借景をデザインする(2006)

白州そとん壁で仕上げた真っ白な印象の家。坂道を上って行くと見える坂の上のランドマーク。 玄関ポーチにはレッドシダー。面積比でダイナミックな印象に。今は、赤いポストをつけました。 晴れた日には広大な赤城山の西面が目に飛び込んでくる掃き出し窓。それぞれの季節に風景との対話から始まる 休日にはお気に入りの椅子で美味しい珈琲でも入れて目の前のパノラマを楽しむ 玄関に手洗水洗を。旦那様の稼業は水道屋さん。仕事から帰ってきたら手を洗う。子供たちも、まず手を洗う。 暖かい日差しが入るリビングにパネルヒーター。「季節を忘れるほどの 自然なあたたかさ」(奥様談)そして、タイマー設定もなかなか好評です。 テーブルを接続したオリジナルカウンターキッチン。リビング突き当たりの窓から赤城山が見える日と、見えない日と。「今日は傘を忘れないで」とか。 白い壁がリフレクタとなりリビング全体が明るく 階段を下りてくると、目前に赤城のパノラマ、というデザイン。
2階フリースペース ウォークインクロゼット 子供の机は3人分。なら、クローゼットも3人分。 洗面室

坂の上にあるこの家は、恵まれた周囲の風景と一体化するように計画された。

どの部屋も外部に大きく開かれ、その窓からは、赤城、子持、榛名……。 その全景が、あるいは遠く山並みが、また緑の中腹が目に飛び込んでくる。 日が落ちる頃には、居間に続くデッキから見事な夜景が遠望できる。

自然と家族がいつも向き合って、のびのびと暮らせる。 階段をコアに、子供たちが楽しそうに走り回っている。 視線の広がり、床や壁の肌触りの心地よさ、暖かさ。 おおらかで、シンプルな間取り。 ……そんな家をつくりたいと思った。

ゆず、ふき、むぎ……この家に住まう3人の姉妹。それぞれに個性的で、活発で、かわいらしい女の子たち。 彼女たちにとって、この家で育ったこと、家族とのふれあい、窓に映る季節の移ろい。 さまざまな情景がいつまでもステキな思い出となって残されるような……そんな家を。

基本データ
延床面積 132.5㎡ ≒ 40坪
構造 木造枠組工法(2×4)
仕様 外壁 白州そとん壁(一部 ウエスタンレッドシダー縦貼り)
カリックス産レッドパイン
壁・天井 ルナファーザー+リボスデュブロン(一部天井 シナ合板目透かし)